PMBOK®ガイド5版におけるプロジェクトマネジメント・プロセス(*)の体系の変更の様子は、前のエントリで示したとおりなんですが、そのインプット、アウトプット、ツールと技法(*)はというと、拍子抜けするぐらい変わっていなくてホッとしています。
(*)プロジェクトマネジメント・プロセスのインプット、アウトプット、ツールと技法:
PMBOK®ガイドは、簡単に言うと、プロジェクトマネジメントにおける必要な手続きを、プロジェクトマネジメント・プロセスという単位にパッケージ化し、体系化したものです。
一つひとつのプロジェクトマネジメント・プロセスは、一種の変換プロセスになっていて、道具を使って、入力を出力に加工する機能を持っています。
この入力、出力、道具のことをインプット、アウトプット、ツールと技法と言うわけ。
たまに、略して、IOTとか、ITOとか言う人もいる。 ITTOといいます。
いや、見た目はソウトウ変わりましたよ。
色分けすると、ざっと半分近くは変更、削除、追加が行われています。
上のカラフルな図がそれ。
赤は5版で追加されたもの、青は削除。
変更されたものは、削除と追加で表現しています。
黄色は第4版から変わらず。
これ、文字まで見せようとするとA0サイズが必要になってくるので、変更量のイメージだけです。
ただ、これだけ見た目の表記、字面が変わっていたとしても、その多くは、似て非なる用語を統一したり、まとめたりした形式的なものに過ぎません。
例えば、品質管理プロセス 品質コントロールの複数のツールと技法の表記が、まとめて「QC7つ道具」になったからといって(実質的に)変更されたとは言わないでしょ。
このインプット、アウトプット、ツールと技法は、当然、PMP試験でも問われることになります。
が、その使い方を問うならいざ知らず、どれが、どのプロセスに配置されるかというような設問は、一部の受験生に要らぬ負担を強いることになっています。
この数百からなるインプット、アウトプット、ツールと技法の配置を、それなりの経験も見識も有るおじさんが一生懸命覚えるみたいな。
市販の問題集なんか見てると、これは本試験ではゼッタイ聞かれることはないな、というような暗記形の設問も散見されるので、そういうことも、こうした現象を生む一因かもしれません。
暗記系の問題は作り易いので、問題数のボリュームを確保するにはいいんですよ。
インプット、アウトプット、ツールと技法の配置を、PMP試験対策として眺めると、列挙のし方には、あるいくつかの隠された(明文化されていないという意味です)ルールがあって、それを押さえておくといいわけです。
逆に言えば、ルールさえ押さえておけば、この手の暗記問題はプロジェクトマネジメントの常識問題として対処できるようになります。
とは言っても、4版までは、このルールごとに、必ず例外というものがあって、教える側にとっても悩ましかったんです。
5版では、この例外が減りましたね。
すべてではありませんが、ルールはルールとして言い切れるようになりました。
もちろん、4版の学習者が8月以降に受験する場合は5版のルールを押さえるということです。
5版ではルールそのものに、変更や追加があるので。
PMBOKは実学です。
リアル・プロジェクトにフィードバックできる、実りある試験対策にしてもらいたいものです。
7月からPMBOK®ガイド5版対応の講座をスタートさせます。
e-Leraningの方は、7月いっぱいは4版対応のものを提供します。急げ~!
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