これは、PMBOK®ガイド4版と5版のページ数の比較です。
20%以上増えています。
章が一つ追加(ステークホルダー・マネジメント)されましたし、それ以外にもマネジメント・プロセスが増えていますから、当然といえば当然なんですが、それとは無関係であるはずの、すべての章(*)で、程度に差はあれど、増えています。
すべての章:細かなことを言うと、3章 「プロジェクトマネジメント・プロセス」と、10章 「コミュニケーション・マネジメント」 のページ数は減っています。
しかし、これは内容の一部が付録に移されたり、新規の11章 「ステークホルダー・マネジメント」 に分割されたことによるもので、それを考慮して4版と5版と比較すると、いずれの章も増えています。
そう、PMBOK®ガイド4版から5版の改定の本質は、変更ではなく、加筆です。
では、どういう論点が追加されたかというと・・・
特に目新しさはない。
ちょっと、乱暴な決め付けですかね。
ないことは無いんですが、ここはあくまで、大雑把な印象ということで。
じゃ、何でページが増えているのかと言うと、既存の論点に解説が追加されているんです。
例えば、PMBOK®ガイドの前段のプロジェクトマネジメントのフレームワークの章。
ここは、今回の体系の変更とは、本来まったく関係のない部分です。
ここに、プロジェクトと定常業務、プロジェクトと経営層などが取り上げられています。
それ自体、従来からある論点なので、なんら目新しさはないのですが、5版では、あれや、これや、加筆されているわけです。
また、元々、PMBOK®ガイドで紹介される個々のツールや用語には、すべてに解説が付いているわけではありません。
文字とおり紹介だけ。
ですから、リアル・プロジェクトで活用する際は、PMBOK®ガイドではまったく足りなくて、他の情報源が欠かせないわけです。
5版では、一部のこうしたツールや用語に、新たに図を使ったり、説明が加えられていたりしています。
だからといって、そのままリアル・プロジェクトに適用できるようなレベルでないことに変わりはないのですが。
それに、5版でも相変わらず、と言っちゃあなんですが、PMBOK®ガイドの技術用語の解説や、各論の整理のし方というのは、どうも、へたくそ、しっくりこない部分が多くてですね。
同じ用語でも一般的な意味とズレがあったり、まわりくどかったり、あるいは誤解を生じさせる記述だったり、あるいは、なぜにその絵を使う? みたいな。
うちの受講生には、講座の参加に先立ってPMBOK®ガイドの通読(ひととおり目を通すこと)をお願いしているんですが、受講後の講座に対するアンケートには、分かりやすかった、だとか、スッキリした、とか、テキストは要点がよく整理されている、とかの感想を頂くわけです。
それは、それで、うれしいんですけど、PMBOK®ガイドが分かり難いがために、講座の明快さが際立つんだと思います。
Amazonの書評欄なんか見ると、一人でPMBOK®ガイドを読んではみたものの、早々に低い評価を下している人がいたりしますが、そのイラだち、分からないでもありません。
さて、PMBOK®ガイドの5版の改定箇所だけにフォーカスした1日セミナーを、8月にやります。
弊社の講座で勉強されたものの8月以降にPMP受験される方や、すでにPMPの方は、是非いらしてください。
(7月中の合格を目指されている方にとっては縁起でもない告知でスミマセン)
試験対策としての性格も帯びていますので、PMPの方にとっては若干、細かすぎる内容かも知れません。
もちろんPDU(*)を発行します。
PDU:PMP資格を維持するために必要なPMI独自の単位。 概ね1PDUは1時間に相当する。
3年ごとに60PDUの取得が求められる。
独学や、他社で4版対応講座を受講されて、試験対策として考えている方は、んー、ホントはこの改定箇所のみのセミナーではなく、基本講座からの受講を勧めたいですね。
1度落ちた方なんかは特に。
うちの講座の方が、他と比べて優れているとか無責任なことは言いませんが、PMP試験や、PMBOK®ガイドに対する印象は変わるハズです。
PMBOK®ガイドをPMP試験のバイブルと位置づけながらも、実は、講座では、PMBOK®ガイドは使いません。
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